MEDITATION(2)

瞑想の練習の最初のレッスンは、自分自身の心を見つめることです。難しい課題だと感じる人も多いでしょう。安らぎを見つけるためには、まずは自分の中に安らぎを生み出さなくてはなりません。そうすることで、自分の精神世界をコントロールできるようになるのです。

自分自身を見つめたとき、そこには何があるのでしょうか?心は常に心と対話し、感情や思考にふりまわされ、動いているものに捕らわれ、そこから逃げたり、向かっていったりして、私たちは集中力と落ち着きを失います。安らぎを必要としているのに外界に心を奪われるという過ちをおかし、私たちは気づかないうちに尽きることのない欲望の悪循環をみずから招いて、安らぎというゴールから遠ざけているのです。

全部で8段階あるラージャ・ヨガの教義で、瞑想は7段階目にあたり、心と体を完全にコントロールすることを目的としています。瞑想とは、意識の状態の一種で、これを説明するのは困難です。インドの賢者たちは瞑想中の意識の状態を「ある容器から別の容器へオイルが絶えず流れている状態」と表現しました。そこに動きはありますが、自然な意識の流れであって、普段私たちの心を占めている思考や欲望によって遮られるものではありません。それは純粋な意識そのものが満ちている状態のことです。心を落ち着けてみると、それは私たちの内側にあるのに、むなしくも外側の世界にこの幸福源(無私の愛)を求めていたことに気づくでしょう。