MEDITATION(3)

瞑想の練習を始めると、心を集中しながらポジティヴな状態を持続することは難しいと感じる人も多いでしょう。不安定な生活が原因で、憂鬱や無気力感にさいなまれているかもしれません。その場合はまず、そのネガティヴな状態から自分を徐々に引き上げる必要があります。ライフスタイルを再調整することからはじめて、神経系組織を落ち着かせ、ゆっくりと時間をかけて生活を明るくポジティヴにしていきます。そうすることで心のコントロールを取り戻し、明るい光を意識して取り入れる能力が増して、その光をポジティヴな思考に集中させることができるようになります。

この旅の道のりは長く、忍耐と根気と粘り強さが必要です。

初めのうちは、変化することへの抵抗感が心の奥深くにあることに全く気づかないでしょう。部屋が散らかっていると気づいた時にだけ掃除をするように、心にも同じことがいえます。ホコリが蓄積して分厚くたまっているのが見えていないのです。そのため、練習を始めたころに疑念が入り込むことがあります。この疑念が心に張りつくと、練習をしなくなって無自覚の状態に戻ってしまいます。指導者たちはその疑念を無視しなさい、とアドバイスします。そして、これまで以上に強い信念を持って練習を続け、瞑想を食事や睡眠と同じように生活に欠かせない習慣にしなさい、と主張しています。心を鍛えてエネルギーを集めれば、そのエネルギーが心の奥深くある真我を照らし、自分自身と人生の意味を自覚できるようになる、と指導者は保証しています。瞑想によって私たちは真の本質を自覚し、完全な状態に導かれ、安らぎと清浄と至福を得ることができるでしょう。