2 師弟相伝の叡智

 ヨガは書物を通して、知識として知ることはできるのですが、本来、インドにおいて遠い昔より、師から弟子へと伝授されてきました。口伝による知恵と秘教は、ほんのわずかな優れた弟子に伝えられるのみで、もちろん公開されるものではありません。
 なぜ私がヒマラヤの聖者の知恵としての瞑想とヨガを、今この日本で啓蒙するようになったかといいますと、幸運にも、ヒマラヤの聖者の知恵を受け継いでいる、現存するヒマラヤの聖者に出会い、真理を知ることができたからです。
 お稽古ごとなどでは、師匠について修行をしますが、ヨガの修行の師匠にあたる人をグル、弟子をチャラと呼びます。チャラはグルについて修行をするわけですが、通常これはマンツーマンでの修行となります。ひとつの壜からひとつの壜に、静かに間違いなくその中身を移すように、グルからチャラへ、一対一で、ヒマラヤの知恵が移されていくのです。
 私が大聖者ハリババジのブレッシングを受けたのは一九八五年のことでした。

引用:瞑想でキレイになる